リンパ浮腫にはおしゃれの悩みがつきもの。
ここでは、enStylers*のクローゼットの中にある愛用品、リアルクローズをご紹介します。
さあ、わたしたちと一緒におしゃれの旅に出かけましょう!
今回のアイテムは、カラータイツ。冬はみんなが厚手のタイツを履く季節。それは、弾性ストッキングユーザーのファッションも違和感なく溶け込む、嬉しい季節でもあります。今こそ脚を出そう!カラータイツをプラスして“見せる”コーデを楽しんで!
*enStylers:リンパ浮腫とともに、自分らしくstyleをもって生きるひとたち
大学医学部在籍中にリンパ浮腫患者のファッションの研究に着手。卒業後はアパレルメーカーに就職。ファッションを通じた生活支援を目標として情報発信などをおこなう。
おすすめポイント&着こなしのヒント
Good Point
寒い季節は、レッグウェアでのおしゃれがしやすい時期。さまざまな色や編み地のカラータイツを合わせて楽しむのがおすすめです。ちらりと見えるだけでも、色で見た目の印象や気分も変わるので、気軽に取り入れてほしいアイテムです。
弾性ストッキングの色や質感が気に入らない……という人も、カラータイツの重ね履きで好みの色や質感にチェンジして、“見せる”おしゃれにシフトしちゃいましょう。
Hint To Choose
シーンに合わせて色や編み地を使い分けるのが、カラータイツの楽しみ方です。
きれいめコーデやオフィススタイルにおすすめなのは、グレー、ネイビー、ボルドーなど。
グレーは黒よりもコントラストが小さいので、上品な印象になります。
ネイビーはよりスタイリッシュに、ボルドーはエレガントな雰囲気にぴったりです。
カジュアルスタイルには、カーキやイエロー、ブラウンなど。
カーキは黒よりも軽い印象で、レザーやデニムにも合わせやすい色です。
イエローは差し色としておすすめ。デニムにも合います。
ブラウンはよりフェミニンで、ベージュなどのナチュラルカラーとの相性も◎。
コーディネートに合わせた色選びを楽しみましょう。
そして、重ね履きで気になるのは圧ですよね。
重ね履きをするときには、脚の状態をチェックしながら試しましょう。圧迫圧が強すぎないか、局所的な締めつけ感がないか、脚やくるぶし、足の甲の浮腫が強くなっていないか、確認してみてください。
お腹や鼠径部の締めつけが気になる場合は、パンストタイプの弾性ストッキングではなく、お手持ちであればソックスタイプ(太ももまでの丈やひざ下丈)を着用するのも手です。
また、弾性ストッキングの中にはカラー展開が豊富なタイプもあるので、自分の好きな色を探してみるのも楽しいかも!
カラータイツには、柔らかさや伸びの良さ、ウエスト部分の締めつけ感のなさなどを売りにしているものや、大きめサイズを展開しているブランドもあり、さらにはネット上に比較サイトもあったりするので、いろいろ比べてみるのが良さそうです。
Kibi流コーデ&アレンジ
冬のファッションをアップデートするカラータイツ。今年は色選びで冒険してみませんか?
ボルドーを効かせたオフィススタイル。
グレーのスーツにボルドーのスムースなタイツを合わせれば、クールできっちりした雰囲気の中にもエレガントさがプラスされます。スーツスタイルが、よりこなれた印象に。
カーキがアクセントのカジュアルスタイル。
ロールアップデニムやナチュラルなロングワンピースの裾から覗かせたいのが、カーキのリブタイツ。
シンプルなコーディネートに色のアクセントでおしゃれ感がアップします。
リブタイツは柔らかく、縦のラインですっきり見えもするので、さらに嬉しい。
Point
リンパ浮腫でも脚を出したい!そんな気持ちに寄り添ってくれるカラータイツ。
しっかり脚を出すときも、ちらっとだけ見せるときも、あなたらしい色で、おしゃれ気分を楽しんで。
健康科学に興味を持ち2016年に東京大学医学部健康科学科に進学。看護学を専攻。服飾サークルに所属するなどファッションへの関心も高く、看護分野におけるファッションの意義を考え始め、医学看護学の枠にとらわれない形でファッション×看護に取り組むために、卒業後、アパレルメーカーへ就職。ファッションを社会生活における重要なツールと捉え、ファッションを通じた生活支援を目標として情報発信などを行う。 大学時代、がん看護の授業で出会ったリンパ浮腫の写真に「むくんだらお洋服はどうすれば良いの?」という素朴な疑問を抱き、リンパ浮腫患者のファッションの研究に着手。卒業研究では、自身でイラストと文章を作成し「リンパ浮腫とうまくつきあうスタイルブック」を開発した。研究論文は「リンパ浮腫管理の研究と実践」第8巻1号に掲載。
「リンパ浮腫とうまくつきあうスタイルブック」
「リンパ浮腫管理の研究と実践」