リンパ浮腫にはおしゃれの悩みがつきもの。
ここでは、enStylers*のクローゼットの中にある愛用品、リアルクローズをご紹介します。
さあ、わたしたちと一緒におしゃれの旅に出かけましょう!
今回のアイテムは、プラスアルファのおしゃれアイテムの定番、ストール。enStylersにとっては、浮腫をおしゃれにカバーできる重要アイテムでもあります。覚えておきたい便利な巻き方と、秋冬コーデをご紹介!
*enStylers:リンパ浮腫とともに、自分らしくstyleをもって生きるひとたち
大学医学部在籍中にリンパ浮腫患者のファッションの研究に着手。卒業後はアパレルメーカーに就職。ファッションを通じた生活支援を目標として情報発信などをおこなう。
おすすめポイント&着こなしのヒント
Good Point
ストールの良いところといえば、何といってもカバー力。
ふんわりと羽織れば、上肢の浮腫をカモフラージュできます。ジャケットやカーディガンと違って、袖が通るか?という心配をせずに、いろいろなアイテムに重ねて楽しめるのも嬉しいポイントです。
また、顔まわりや上半身にアクセントを持ってくることで、視線の誘導とスタイルアップ効果が期待できるので、下肢の浮腫の方にも活用いただきたいアイテムです。
いくつか巻き方を覚えておけば、秋冬はウール、春夏は綿や麻など、素材とデザインを変えながら通年応用が利きます。
Hint To Choose
1枚持っておきたいのは、薄手の大判ストール。アレンジの幅が広がります。
また、裏表で色が違うものや、部分によって色や柄の違うものを選ぶと、シンプルな巻き方でも変化が出て、おしゃれな印象になり、巻くのも楽しいのでおすすめです。
Kibi流コーデ&アレンジ
おすすめの巻き方を、秋冬コーデとともにご紹介。
3か所結びの立体巻き
四角い大判ストールの3つの角を結んで、頭からかぶって巻くだけの簡単アレンジ。
3か所を結ぶのでアシンメトリーなドレープと立体感が出て、複雑な巻き方をしなくても自然とおしゃれっぽさが出せます。
首まわりに寄せてボリュームを出しても良し、広げて肩を覆っても良しです。
8の字アレンジ
一見複雑そうで「どうやったの?」と聞かれそうな上級者風アレンジ。
首にぐるりと巻いた後、ねじってつくった輪っかに両端を通すだけという、実は簡単な巻き方なのです。
ストールの対角を使うことで、角の部分が端になるので動きが出るのもポイントです。
シンプルコーデのアクセントにおすすめ。顔まわりには明るい色のストールを合わせて、顔映りと華やかさをアップさせましょう。
後ろ結びがポイントの羽織風アレンジ
肩から羽織ったストールの内側の両端を後ろで結ぶだけという、これまたシンプルな使い方です。
首元を折り返してから巻くと、より羽織っぽくなって◎。
結び目が後ろにあるので、腕の上げ下げもしやすく、アウターの上に重ねたり、屋内で少し寒いときに活用したりと、いろいろなシーンで使えるアレンジかと思います。
Point
1枚で何役もこなせるストール。何気ないアイテムですが、「なんか服装がさみしいな」「シルエットを隠したいな」など、困ったときのお助け役になってくれます。
ストールのサイズや形、厚みなどによっても、できるアレンジや巻きやすさがいろいろなので、さまざまな種類を試してみてください。
健康科学に興味を持ち2016年に東京大学医学部健康科学科に進学。看護学を専攻。服飾サークルに所属するなどファッションへの関心も高く、看護分野におけるファッションの意義を考え始め、医学看護学の枠にとらわれない形でファッション×看護に取り組むために、卒業後、アパレルメーカーへ就職。ファッションを社会生活における重要なツールと捉え、ファッションを通じた生活支援を目標として情報発信などを行う。 大学時代、がん看護の授業で出会ったリンパ浮腫の写真に「むくんだらお洋服はどうすれば良いの?」という素朴な疑問を抱き、リンパ浮腫患者のファッションの研究に着手。卒業研究では、自身でイラストと文章を作成し「リンパ浮腫とうまくつきあうスタイルブック」を開発した。研究論文は「リンパ浮腫管理の研究と実践」第8巻1号に掲載。
「リンパ浮腫とうまくつきあうスタイルブック」
「リンパ浮腫管理の研究と実践」