働く女性の大敵「むくみ」解消のカギは「重力」と「ふくらはぎ」


              働く女性の大敵「むくみ」解消のカギは「重力」と「ふくらはぎ」

働く女性にとって、足のむくみは大きな悩みの種のひとつです。 

特に長時間の立ち仕事や座りっぱなしのデスクワークをしていると、むくみやだるさ、疲労感が気になる方も多いはず。 

この記事では、働く女性に知っていただきたいむくみ解消のカギ、体にかかる重力と、ふくらはぎの「筋ポンプ作用」について解説します。 

「むくみ」とは体に余分な水分がとどこおった状態 

「むくみ」は、体のなかに余分な水分がとどこおり、皮膚の下にたまった状態です。体内の水分は本来、体中に張りめぐらされた血管やリンパ管で吸収されます。しかし、血管やリンパ管で吸収される水分が減ると「むくみ」になってしまうのです。 

 

脚のむくみのカギは「重力」と「第二の心臓」ふくらはぎ 

ネット上のある調査によると、80%以上の働く女性が「脚がむくみやすい」と答えたそうです。これはなぜでしょうか。 

働く女性のむくみの大きな原因は、働くスタイルによって異なります。

立ち仕事の多い方の場合、むくみの発生には、重力が影響しています。 体内の血液・リンパ液は水分ですので、地面に近い足部やふくらはぎの方向へ、重力によって常に力が生じています。そのため、朝起きてから時間が経つにつれて徐々に水分が脚のほうにたまっていき、むくみが生じるのです。 

座りっぱなしのデスクワークの方に注目していただきたいのはふくらはぎの筋肉です。 「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎの筋肉には、「筋ポンプ作用」と呼ばれる働きがあります。筋ポンプ作用とは、歩いたり、ひざを曲げ伸ばしたりするときに筋肉が縮んだりゆるんだり(収縮と弛緩)をくり返すことで、脚の血管に圧力をかけ、ポンプのように血液を心臓に戻す作用です。 

長時間椅子に座りっぱなしの場合、ふくらはぎの筋肉の収縮と弛緩が起きずポンプの働きが弱くなります。そのため、血流やリンパ液の流れがとどこおり、脚がむくみやすくなるのです。 

▲筋肉が収縮すると静脈に圧力がかかり、血液が心臓に戻る動きが促進されます 

出典:NIKKEI STYLE 

男性と比べて筋肉量が少ない女性は筋ポンプ作用が元々弱いこと、また、妊娠や生理などホルモンの影響を受けることも、女性がむくみやすい原因であると考えられています。 

では、むくみはどのようにすれば効果的に解消できるでしょうか。 

むくみに効果的のは、日中に履く「着圧ストッキング・ソックス 

ひとつ目は、着圧ストッキングや着圧ソックスを日中履きながら過ごすことです。 

寝ている間に着用する着圧ソックスもありますが、むくみは仕事中の姿勢が関係していますので、日中に着圧ストッキング・ソックスを履きながら過ごすことがより効果的です。 

着圧ストッキングを履きながら過ごすことで筋ポンプ作用との相乗効果も得られるという研究(※1)も報告されており、より高い効果が期待できます。 ご自身に合ったサイズの着圧ストッキングを選んで、快適な毎日を目指してみてください。  

※特定の疾患など使用禁忌に該当するかたは医療用弾性(着圧)ストッキングをご使用いただけません。ご使用前に必ず添付文書をお読みください。

ふくらはぎの筋肉を動かすエクササイズを習慣に 

ふたつ目は、一定時間ごとにふくらはぎを動かす軽い運動です。 

15 分に 1 回少し立ち上がって歩いたり、かかとを上下に上げ下げするエクササイズ(カーフレイズ)がおすすめです。 

筋ポンプ作用が働き、むくみの解消につながるだけでなく、ストレッチ効果によって脚の不快感、疲労の改善も期待できます。 

 

働く女性のむくみ悩みには着圧ストッキングとふくらはぎのエクササイズを 

働く女性の脚のつらいむくみは、少しの工夫で改善できます。 

日中のむくみケアを無理なく取り入れて、むくみレスな毎日を目指してみませんか。 

 

<参考文献> 

※1 平井 正文:弾性ストッキングの現状とエビデンス: リンパ浮腫の臨床と圧迫療法.静脈学 2012;23(3):239-245 

 


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